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1. 英文を二つに切り離す
リンゴをナイフで真っ二つに切る・・・
それと同じようなことを、英文についてやってみます。
ただし、ナイフの代わりに本動詞の"do"を使って切り離します。
![](https://www.3key.training/wp-content/uploads/2021/11/ringo1.jpg)
例文として、" I drank milk with breakfast this morning." 「私は今朝朝食時に牛乳を飲んだわ」 について考えます。
この英文を本動詞の"do"で切ると、次のようなPartAとPartBに分かれます。
ナイフの代わりに使った本動詞"do"は青字で示してあります。
例文1:
" I drank milk with breakfast this morning."
「私は今朝朝食時に牛乳を飲んだわ」
![](https://www.3key.training/wp-content/uploads/2021/11/text2-1024x214.png)
さらに次の二つの例文を切り分けてみましょう。
例文2:
"He won't go to the office tomorrow."
「彼は明日は出社しません。」
![](https://www.3key.training/wp-content/uploads/2021/11/text3-1024x214.png)
例文3:
"Do you brush your teeth every morning?"
「君は毎朝歯をみがいてるの?」
![](https://www.3key.training/wp-content/uploads/2021/11/text4-1-1024x214.png)
Part Aはその英文の構造を表しているので、「構造部」と呼ぶことにします。
Part Bはその英文の中身を描写しているので、「描写部」と呼ぶことにします。
英文 = 構造部 + 描写部
このように英文は二つのパート、構造部と描写部 、の足し算として表されます。
2. 日本人が苦手なのは「構造部」
私たち日本人は何年間英語を勉強しても、なかなか英語を話せるようになりません。
日本人が英語を話せない原因は「構造部」にあります。
日本人の脳内には、英語の「構造部」を構文化する回路が存在しないのです。
多くの人は「自分はボキャブラリーが足りないから、英語を話せないんだ」と思っています。
ボキャブラリーが関係するのは「描写部」です。
ボキャブラリーを増やして「描写部」の表現力を増していけば、自分は英語が話せるようになるだろう、と考えているわけです。
しかし「ボキャブラリーを増やせば英語が話せるようになる」という考え方は、実は正しくありません。
その証拠に、TOEICで満点を取っている日本人でも、「自分は英語を話せない」と言っている人が何人もいます。
TOEICで満点を取れるほどボキャブラリーを充実させても、必ずしも英語が話せるようにはならないのです。
「構造部」を瞬時に構文化する脳力を育てないと、日本人は英語を話せるようになりません。
![](https://www.3key.training/wp-content/uploads/2021/11/text5-1024x321.png)
3. 英語の「構造部」とは?
英語の構造部とはどんなことを表しているでしょうか。
上で見た三つの例文の構造部は、以下のようになっていました。
例文1の構造部 : I did.
例文2の構造部 : He won't do.
例文3の構造部 : Do you do?
これら構造部はいったいどんな内容を表現しているでしょうか?
まず気が付くのは、その英文が「肯定文、否定文、疑問文」のどれか、ということです。
この区別のことを、ここでは「文章の種類」略して「文種」と呼ぶことにします。
次に、その英文の主語が「一人称、二人称、三人称」のどれか、です。
最後に、その英文の時制が「現在形、過去 形 、未来形 」のどれか、ということです。
上の三つの構造部はこれら以外のことは何も表していません。
要するに英語の構造部とは、文種、主語、時制という三つの要素を表すために存在するパートなのです。
次に、その英文の主語が「一人称、二人称、三人称」のどれか、です。
最後に、その英文の時制が「現在形、過去 形 、未来形 」のどれか、ということです。
上の三つの構造部はこれら以外のことは何も表していません。
要するに英語の構造部とは、文種、主語、時制という三つの要素を表すために存在するパートなのです。
4. 9マスパネル
構造部とはその英文の文種、主語、時制という三要素を決定するパートのことでした。
文種には「肯定文・否定文・疑問文」という三つの成分があります。
主語には「一人称・二人称・三人称」という三つの成分があります。
時制には「現在形・過去形・未来形」という三つの成分があります。
これら全部で9つの成分を9個のマスで表し、以下のようなパネル上に並べます。
3行3列に9個のマスが配列されています。
9個のマスは、上の行から順に「文種」「主語」「時制」を表しています。
3Key Trainingとは「三つのキーによるトレーニング」という意味です。
そして三つのキーとは「文種」「主語」「時制」のことを指しています。
![](https://www.3key.training/wp-content/uploads/2021/11/QMAS_文字付_説明付-3-1024x507.png)
これを『9マスパネル』と呼びます。
9マスパネルは国内特許を取得しています。
5. 9マスパネルで構造部を表す
この9マスパネルを使って、次のように構造部を表します。
文種が肯定文、
主語が一人称、
時制が現在形、
このような構造部は次の9マスパネルで表されます。
そして構造部の表す英文は、"I do."になります。
![](https://www.3key.training/wp-content/uploads/2021/11/肯定文-一人称-現在形-1024x437.png)
もう一つやってみましょう。
文種が疑問文、
主語が二人称、
時制が未来形、
この構造部は次の9マスパネルで表されます。
構造部の表す英文は、"Will you do?"になります。
![](https://www.3key.training/wp-content/uploads/2021/11/疑問文-二人称-未来形-1024x367.png)
6. 「動詞+目的語」の表し方
英文 = 構造部 + 描写部
ここまでで「構造部」を9マスパネルで表すことができました。
残るは「描写部」です。
描写部の核となるのは「動詞+目的語」です。
例として、次の三つの 「動詞+目的語」 を考えます。
フレーズ1: "have a pen"「ペンを持っている」
フレーズ2: "have a dog" 「犬を飼っている」
フレーズ3: "eat sushi" 「お寿司を食べる」
まず"have" "eat" などの動詞を、ピクトグラムで表します。
![](https://www.3key.training/wp-content/uploads/2021/11/have-and-eat-1024x488.png)
次に目的語は、イラストで表すことにします。
そして「動詞+目的語」のフレーズ
フレーズ1: "have a pen"
![](https://www.3key.training/wp-content/uploads/2021/11/have-a-pen-1024x598.png)
レーズ2: "have a dog"
![](https://www.3key.training/wp-content/uploads/2021/11/have-a-dog-1024x598.png)
レーズ3: "eat sushi"
![](https://www.3key.training/wp-content/uploads/2021/11/eat-sushi-1024x598.png)
7. 前置詞の表し方
前置詞もアルファベットを使わず、アイコンで表します。
ここでは"in" "on" "at"のアイコンを紹介します。
![](https://www.3key.training/wp-content/uploads/2021/11/in-on-at-1024x404.png)
赤い円は前置詞にとっての主語、青い正方形は前置詞にとっての目的語を表しています。
"in"は、青い正方形の中に赤い円の中に在る状態を表しています。
"on"は、 青い正方形と赤い円が接している状態を表しています。
"at"のアイコンにある、右向きの青い矢印は「時間の流れ」を表しています。
青い正方形はその原点を表していて、赤い円の主語は、原点の真上にあります。
"at"のコアイメージは「点の真上」です。よってこのアイコンが"at"になります。
8. ランチボックス
ここまでで、以下の英文要素の表し方を一つ一つ説明してきました。
・文頭部を表す9マスパネル
・動詞を表すピクトグラム
・目的語を表すイラスト
・前置詞を表すアイコン
いよいよこれらを合体させて、英文全体の表し方を説明します。
下のような図を『ランチボックス』(Lunchbox)と呼びます。
蓋を開けたお弁当箱に例えています。
ランチボックスは英文の設計図です。
上から下へと読み取りながら、英文を組み立てていきます。
![](https://www.3key.training/wp-content/uploads/2021/11/ランチボックス-4-文字付き-1024x840.png)
上のランチボックスを上から下へ見ながら、英文を組み立てます。
❶上段の9マスパネルを見て、"Does she do?"
❷中段の "have a dog" を足して、 "Does she have a dog?"
❸下段の "in her apartment" を足して、"Does she have a dog in her apartment?"
これで英文が完成しました。
ここで重要なのは、❶⇒❷⇒❸ の順序が、英語の語順で英語を組み立てている、ということです。
従来の英作文は日本語で原文が与えられ、それを翻訳して英文を作文します。
これだと、「日本語⇒英語」の過程で、語順を入れ替える必要があります。
ランチボックスによる英文組み立ては、 ❶⇒❷⇒❸ の順序で英文を作りますから、語順を入れ替える必要がありません。
だから 3Key Training® は、直接英語で発想する訓練になるのです。